会社を設立するためには、まず基本的な知識を得ることが大切です。
この記事では、会社設立の手順、必要な書類、スムーズに進めるためのポイントなどをわかりやすくまとめています。
ぜひ参考にしてください。

会社設立の基礎知識

会社設立をする前に、まず会社の基本を理解しましょう。
現在、新設できる会社形態は「株式会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」の4種類です。
一般的には株式会社か合同会社が選ばれます。
それぞれの特徴を簡単に紹介します。

株式会社

基本的には出資者(株主)と経営者が異なる人で構成されており、役割が切り離されています。
経営を行う経営者は、株主による集会である株主総会により選出され決定します。
ただし、出資者と経営者が同一でも問題ありません。

合同会社

出資者と経営者が異なるケースが多い株式会社に対して、合同会社は出資者と会社の経営者が同一なのが特徴です。
出資したすべての社員に会社の決定権があります。

会社設立の手順

事業計画書の作成

事業計画書とは、自分の事業の目標を実現するための具体的な行動を示す計画であり、目標や戦略等を描いたものをいいます。
事業に必要な要素を整理し、言語化することで、起業の成功率を高まります。
また、事業計画書があれば、金融機関や投資家などに、事業内容や資金調達の目的を正確に説明することができます。

定款の作成

定款は会社設立前に作成する重要な書類です。
会社の名称や事業内容などの基本的な情報だけでなく、法人の組織運営に関するルールなど、会社の指針となるさまざまな規則が記載されます。
定款の記載事項は必ず記載しなければならない事項があり、一部でも内容が記載されていない場合は定款自体が無効となります。
そのため、しっかりと内容を考えたうえで記載するようにしましょう。

設立登記の申請

定款の作成後、発起人(出資者)は、公証役場にて定款の成立・記載の手続きが正しく行われたとする認証を受ける必要があります。
定款認証が完了したら、次に資本金の払い込みを行います。
この時点ではまだ会社の設立は完了していないため、資本金の払い込み先は発起人の個人口座に行います。
資本金の払い込みが完了すれば、登記申請書などの必要な書類を揃え、法務局で登記申請手続きを行います。
登記申請が済めば、晴れて会社設立となります。

会社設立に必要な書類一覧

会社を設立するにあたり、必要な書類は下記の8種類です。

  • 定款
  • 設立時の取締役全員の印鑑証明書
  • 資本金の払い込みがあったことを証明する書面
  • 設立登記申請書
  • 印鑑届出書
  • 設立時取締役の就任承諾書
  • 登録免許税の収入印紙貼付台紙
  • 登記すべき事項を記載した書面、または保存したCD-R

※ここでは株式会社設立時に必要な書類を記載しています
※必要に応じて他の書類を求められることもあります

会社設立をスムーズに進めるためのポイント

事前準備

会社設立をスムーズに進めるためには事前準備が重要です。
必要書類のリストアップを行い、それぞれの期限を確認しましょう。
自身での書類作成が困難な場合は専門家に依頼することも有効です。
資本金の払い込み方法や定款の作成・認証などは、慣れていないとミスが起こる可能性もあります。
専門家に依頼することで手続きの漏れを防ぎ、スムーズに設立を行うことができます。

会社設立に成功例

失敗例として多いのが、事業計画の不足や不備です。
事業計画が明確でないと、適切な資金調達ができず、経営が破綻することもあります。
また、事前に市場調査を十分に行わないと、需要がない商品・サービスを提供してしまう結果になります。
そういった事態を回避するためにも、事前の調査と準備が不可欠です。
事業計画を明確に行い、市場調査をもとにした適切なビジネスモデルの選択、適切な資金調達を行うことが重要となります。
そして、経営者がそのビジネスに対して強い熱意を持つことが成功の鍵となります。

法務知識の活用

会社設立において、法務の知識は欠かせません。
株式会社と合同会社の違いや、定款の作成方法、登記の方法に関しては十分に理解しておく必要があります。
設立後のトラブルを回避するためにも必須の知識になります。
これらを把握しておくことで、法的なリスクを減少させ、安全性の高い経営が実現できます。
法務知識を身に着け、会社設立をスムーズに進めましょう。

まとめ

会社を設立することは、あなたの夢を実現するための第一歩です。
正しい知識を身につけ、適切な手順を踏むことで、理想的なスタートをきれる可能性が高まります。
この記事を参考にして、会社の設立にチャレンジしてみてください。